Jリーグ16年の歴史を名言で振り返る「蹴りたい言葉J」
2009年3月11日
「レプリカのレプリカ」
「Jリーグが開幕して、16年の歳月が流れた。10チームでスタートしたリーグは、2009年にはJ1J2合わせて36チームとなった。年間の観客数は97年の323万5千750人から08年の812万1千633人へと、2.5倍に増加した」(蹴りたい言葉 前書きより)
サポーターの新規獲得に悩むJリーグではあるが、16年の歳月は、数多くのファンを生んでいる。開幕当初からの大学生だった若者は、中年になっていることだろうし、2002年のワールドカップを機に、Jリーグにハマった人だっていると思う。16年の歳月は、オールドファンと、新しいファンの混在を生んでいるとも言える。だからこそ、オールドファンにとって当たり前で懐かしいことでも、新しいファンにとっては意外な発見になることもある。
たとえば1995年、熊本で行われた横浜フリューゲルス対サンフレッチェ広島戦で起きた「事件」はオールドファンには懐かしく、新しいファンにとっては驚きの発見になるのではないか?
白を基調としたフリューゲルスのユニフォームと、サンフレッチェのアウェーユニフォームは同系色であり、本来ならサンフレッチェはホームの紫色のユニフォームを使用すべきだった。しかし、サンフレッチェが用意していたのはアウェーのユニフォーム。そこでチームスタッフは、サポーターからレプリカユニフォームを借り、背番号はテープで数字の形にして貼り付けた。
このとき、スタッフが言ったとされるのが「レプリカのレプリカ」という言葉だ。
蹴りたい言葉(いとうやまね著 コスミック出版)にはこういった言葉とエピソードが16年分掲載されており、オールドファンにも新しいファンにも楽しめる要素がある。前述の「事件」も横浜フリューゲルスが関わっているのが良い。「何そのチーム?」と感じる新しいファンもいるのではないだろうか?
横浜フリューゲルスなき今、ホームユニフォームが「白」のチームはJリーグに存在せず、こういった「珍事」が起きることもないだろう。
(サポティスタ専属書評家 黄慈権)



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