スカパー!との5年間はJリーグの黒歴史になるのか?
2009年8月13日
「2011年、スカパー!撤退でJリーグ崩壊か?」の記事に関連して、今年4月にTVBrosで書いたコラムを。
スカパー!独占契約の功罪
毎年春になるとJリーグ観戦者の現状をまとめた調査報告がJリーグの公式サイトにアップされる。93~95年のJリーグバブルとその後の低迷期を乗り越えて以降、Jリーグは地道に観客数を伸ばし続けているが、ここ数年はほぼ横ばい、1人当たりの平均観戦回数が例年増加を続けており、観客の固定化が問題となりつつある。08年の調査では、観客1人当たりの年間平均観戦回数は11.8回。リーグ戦の年間試合数が34試合、ホーム開催が17試合であることを考えれば、これはかなり高い数字だ。
観客の固定化が進み、新規ファンの獲得に悩むJリーグ。その理由は大きく2つある。1つは07年から5年契約でスカパー!がJリーグ全試合のライブ中継優先放映権を獲得したこと。その結果、Jリーグは放映権料では潤ったが、地上波やBSでの中継数が大きく減少し、一般の視聴者の目に届かないリーグになってしまった。これが新規ファンの獲得、新規スポンサーの獲得を難しくさせている。多大な放映権料を払っているスカパー!を表立って批判するサッカー関係者はいないが、この5年間はJリーグにとって黒歴史になるのでは、という人もいる。
もう1つは、Jリーグがメディアの変化に対応できていないこと。Jリーグファンの情報入手経路は、5位、6位がサッカー雑誌、スポーツ紙でそれぞれおよそ30%。4位がケータイサイトで33%。3位が一般紙・地方紙で45%。2位が地上波、U局、CSなどTV全般で48%。1位はインターネットサイトで、利用率69%と2位以下を大きく引き離したダントツの数字となっている。
だが、Jリーグのメディア規定は、今も創設当初のものが使われており、ネットメディアをメディアとして認めていない。W杯のプレスパスが発行されるYahoo!傘下のスポーツナビでさえも、Jリーグの取材許可が降りないというのが現状だ。
こういった現状を打破するためにはどんな施策が必要か。一つアイデアを挙げれば、スカパー!はインターネットやモバイルでの独占配信権も持っているのだから、ネットやケータイにどんどん映像を流せばいい。ファンがお金を払ってでも見たいのは「生観戦」と「生中継」。逆に言えば、それ以外のコンテンツは認知度アップのため、シェア拡大のため、積極的に公開するのが得策だ。試合のダイジェストや監督会見など、まずは多くの人に見てもらうこと、楽しんでもらうこと。ニコニコ動画などでネタとしていじってもらえるようになれば理想的だ。
Jリーグとスカパー!の契約は5年契約の3年目。これを黒歴史とするか飛躍の時期とするかは、これからの両者の施策にかかっている。
(岡田康宏/サポティスタ)


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