アメリカ代表がコンフェデ杯で世界を驚かせた理由
2010年3月18日
昨年のコンフェデ杯でスペインを破り、ブラジルと大激戦を演じた末、準優勝したアメリカ代表、躍進の理由の一つに彼らが生み出した新しい戦術があった。
【新戦術を生み出したアメリカ】
「アメリカは新戦術を生み出したのです」
サッカー批評46号の記事の中で、サッカーデータアナリストの庄司悟さんは、コンフェデ杯準優勝のアメリカ代表についてこう語っている。彼らは戦術のイノベーションを成し遂げたのだと。
もともと守から攻への切り替えが速く、アメフトの戦術を取り入れた強力なカウンターには定評のあったアメリカだが、庄司さんは、それに加え2つのポイントを挙げてアメリカ代表の戦術の特徴を分析している。
【サークル型ディフェンス】
1つは誰一人としてサボらないこと。アメリカは大会参加8ヶ国中、パス成功率、ボール支配率がともに最下位。1本のパスを受けるために走る距離は8チーム中で最も長く、チーム全体の走行距離はイタリアに次ぐ2番目に長い(ちなみに、スペインはパス成功率、ボール支配率ともにトップ、1本のパスを受けるために走る距離は8チーム中最も短く、チーム全体の走行距離も最も短い)。
2つめは画期的な守備戦術採用していること。庄司氏の分析によれば、アメリカ代表は守備の際、「サークル型ディフェンス」とも呼べる、円を描くような守備ブロックをつくっているという。
従来のコンパクトな守備組織というと、DFラインからFWまでのラインをコンパクトに保つことだった。だが、アメリカ代表は2重の円の円周上に選手がポジショニングすることによって、縦方向だけでなく、横方向の距離もコンパクトに保ち、「究極のコンパクト」と呼べるような戦術を実践している。
彼らの走行距離が長くなるのは、カウンター型の戦術だからというだけではなく、このサークル型の守備陣形を維持するために、こまめなポジションチェンジを繰り返していることも理由の一つだと。
こうした新しい戦術を取り入れたことがアメリカ代表の好結果の一因となっている。
【三角形の重心でパスを受ける】
また、同じ記事では、欧州選手権で優勝し、W杯でも優勝候補に挙げられるスペイン代表について、短いパスを繋いで相手を崩していく彼らのサッカーを成り立たせている、「三角形の重心でパスを受ける」動きについても言及している。
方向性はそれぞれだが、世界を驚かせるサッカーをするためには、このくらいの裏付けは必要不可欠だろう。W杯に向け「ベスト4」と高い目標を掲げる岡田監督は、どんな手を隠し持っているのだろう?



このエントリーのはてなブックマーク (-)についたコメント



