数的不利となる弱点をどうやって砂にまぶすか
2010年3月23日
今年2月にカンゼンから出版された「サッカースカウティングレポート」は元日本代表スカウティング担当・小野剛氏が、自身のスカウティングのノウハウを語った一冊だ。
アトランタ五輪での「マイアミの奇跡」、フランスW杯予選での「ジョホールバルの歓喜」、さらにフランスW杯で知った世界に於ける日本の立ち位置、同書は、当時の具体的なスカウティングの具体的な例を紹介すると同時に、一般のサッカーファンが試合を見る際に注目すべきポイントを挙げた、観戦術の解説書としても興味深い内容となっている。
1つ例をあげると、小野氏が相手をスカウティングする際、最初にチェックするのはフォーメーション、選手の配置だという。
サッカーは11対11で行うスポーツであり、多くのコーチはどこかで数的優位を作りたい、選手を1人余らせたいと考えるモノ。ところが、どこかをプラス1にするためには、どこかがマイナス1になってしまう。
マイナス1になる弱点を相手から隠そうとする工夫を「砂にまぶす」といい、どこで数的優位を作ろうとするか、どこに数的不利がありその弱点をどうやって砂にまぶすか。それを見ることで、相手の監督の考えが伺えると。
もちろんフォーメーションを見ることは、あくまでスカウティングの第一歩。それだけで相手がどんなチームか判断することはできない。そこから先、どこをどのように見て、相手を分析していくのか。日本代表の躍進を支えたゲーム分析術、それを応用した観戦術について、詳しくは同書の中で。
サッカーの本質を知るための究極の観戦術。アトランタ五輪、フランスワールドカップにて、世界の強豪チームを徹底分析した、日本代表スカウティングの第一人者が、その理論のすべてを明かす。
プロの現場では、どのような情報収集が行われているのか? 分析する際のポイントはどこなのか? 日本代表の分析のスペシャリストがその内幕をさらけ出す。
ゲーム分析に関するノウハウは、サッカーファンやコーチにおいても、有益なもの。サッカーは、もっと奥深くて面白い。
本書を読めば、サッカー観戦力が驚くほどレベルアップする!!■ サッカーは11対11で行なうもの。この基本を忘れてはならない。
■1人余らせていれば、どこかでマイナス1が生まれている
■ビルドアップの方法で数的優位をどこで作りたいかがわかる
■フォワードの動きから攻撃の狙いを読み解く
■守備のスタイルはリトリートか、フォアチェックか ……etc【目次】
プロローグ 脚光を浴びるスカウティング
1章 サッカーにおけるスカウティングとは?
2 章 スカウティング術のノウハウ
3章 サッカーを“観る眼”を鍛えよ
4章 格上チームの弱点を見抜く アトランタ五輪編
5章 世界での戦いに勝つために 仏W杯編



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