未来へと走り出した選手たち
2010年7月 9日
ワールドカップもあとは3位決定戦と決勝、2試合を残すのみ。祭りのあとの寂しさが着実に迫りつつある今日この頃ですが、既に所属クラブへと帰還し、確実に未来へ向けて走り始めている、また走り出そうとしている選手たちも少なくありません。今回はそんな男たちをご紹介していきたいと思います。
【アメリカ/メジャーリーグサッカー】
まずは、既に6月26日からリーグ戦が再開しているアメリカのメジャーリーグサッカー。アメリカ代表のスタメンとして、最前線で体を張っていたレアル・ソルトレイク所属のボブ・フィンドリーは、ガーナ戦の敗退を受けて帰国すると、2日のリーグ戦には後半から45分間出場。85分にゴールをマークすると、8日のゲームでもPKを決めるなど、早くも活躍。また、アルジェリア戦以降は左SBに定着したチーバスUSAのジョナサン・ボーンスティーンも3日のリーグ戦で85分間出場しています。
さらに、スロヴェニア戦とアルジェリア戦のゴールで、改めてその実力を世界に知らしめたランドン・ドノヴァンは、4日のゲームにLAギャラクシーの一員として90分間フル出場。チームメイトのエドソン・バトルもスタメンで登場すると、19分に先制点を奪い、3-1での勝利に貢献しました。また、ホンジュラス代表として2試合に出場したカンザスシティ・ウィザースのロヘール・エスピノーサも、3日のリーグ戦にフル出場。63分にはイエローカードをもらうなど、目立っていたようです。MLSは10月まで毎週ゲームが続いていくので、彼らに与えられる休息はまだまだ先のようですね。
【ロシア/プレミアリーグ】
続いては、ロシアのプレミアリーグ。8日から2ヶ月ぶりの再開となり、まずはCSKAモスクワとサトゥルンが激突。CSKAモスクワには、おなじみの本田圭佑以外にも、ドイツ戦でのみ輝きを見せたセルビア代表のミロシュ・クラシッチ、スイス戦で決勝点となるヘディングを叩き込んだチリ代表のマルク・ゴンサレス、右SBとして全3試合にフル出場を果たしたナイジェリア代表のシディ・オディアという、ワールドカップでも存在感を示した選手に加えて、北朝鮮戦に出場したコートジボワール代表のセイドゥ・ドゥンビアが7月から加入。対するサトゥルンには、スロヴァキア代表のハイタワー、マルティン・ヤクブコがいるため、早速ワールドカップ対決が見られるかもしれません。
また、ポルトガル代表のダニーとセルビア代表のダンコ・ラゾヴィッチが所属するゼニトが9日に対戦するのはアラニア・ウラディカフカス。このチームにはギリシャ戦でトロシディスに足の裏で蹴りかかって、レッドカードを受けたナイジェリア代表のサニ・カイタがいます。ワールドカップでの汚名は、リーグでの頑張りで返上するしかないはず。彼の今後にも注目したいですね。このリーグにはディナモ・モスクワにオーストラリア代表のルーク・ウィルクシャー、ロコモティフ・モスクワにナイジェリア代表のピーター・オデムウィンギー、ロストフに北朝鮮代表のホン・ヨンジョ、ルビン・カザンに南アフリカ代表のマクベス・シバヤも所属しており、この選手たちが再開後にどういうプレーを見せてくれるかも気になる所です。日本でも見られる可能性ありますしね。
【デンマークリーグ】
次は、基本的に春秋制でリーグが開催されている北欧から、唯一代表がワールドカップに出場し、唯一春秋制を導入していないデンマークリーグ。2010/2011シーズンは7月17日開幕。カメルーン戦でベテラン健在を印象付けたイェスパー・グロンキアとDFのウィリアム・クヴィストが所属する昨シーズン王者コペンハーゲンは、18日にソンデリュスクとの開幕戦に臨み、オランダ戦で途中出場したFWのミッケル・ベックマンが所属するランダースは、ホームに今回の代表では控えGKだったステファン・アンデルセン擁するブロンビーを迎えて、開幕戦を戦います。
さらにニュージーランド代表として、スロヴァキア戦で終了間際の同点弾をマークし、同国にワールドカップ史上初の勝ち点をもたらしたウィンストン・リードはミッティランの一員として、18日の開幕戦で昇格組ホルセンスと対戦。そして、35歳にして3大会目となるワールドカップで日本戦は悔しい前半での交替となったマルティン・ヨルゲンセン、そのヨルゲンセンに替わって出場したヤコブ・ポウルセン、さらにアメリカ代表として3試合に途中出場したベニー・ファイルハーバーが揃って所属しているオーフスは昨シーズン11位で2部降格。ただ、デンマークの2部は開幕戦が8月8日なので、この3人は他の代表選手たちよりちょっとゆっくりできそうです。
【スウェーデンリーグ】
こちらは春秋制を採用しているスウェーデンリーグも、17日から第15節で再開。ワールドカップにスウェーデンから唯一参戦したウルグアイ代表のセバスティアン・エグレンはAIKソルナの所属選手。ここまで開幕戦の3分間しか出場機会を得られていないので、17日のマルメ戦に向けても、クラブにワールドカップの3位決定戦に出場した選手を抱えている、という名誉をもたらしたい所。
【ノルウェーリーグ】
さらに、ノルウェーリーグは10日から全30節の第16節で再開と、ちょうど後半戦がスタート。ガーナ代表不動のボランチとしてベスト8進出に大きく貢献。この夏のマーケットでの移籍が濃厚とされるアンソニー・アナンが、首位ローゼンボリの一員として、5位のリレストロムと対戦。また、試合には出場できなかったアメリカ代表のDFクラレンス・グッドソンが所属する現在11位のスタルトは、ぶっちぎり最下位のサンナフィヨールとの下位決戦。ワールドカップの鬱憤をぶつけたいゲームになるでしょう。
【ヨーロッパリーグ】
ヨーロッパの最後は、ヨーロッパリーグとチャンピオンズリーグです。既に予備予選1回戦は終了したヨーロッパリーグ。ここから参加していたワールドカップ選手はイスラエルのブネイ・エフダに所属している、ナイジェリア代表GKデレ・アイエヌグバのみ。1st-Leg、2nd-Leg共にアルメニアのウリセスを完封して、2回戦進出に貢献したようです。
15日と22日に行われる予備予選2回戦には、スロヴェニア代表としてグループリーグ全3試合に出場したアンドラス・キルムがポーランドのヴィスワ・クラクフで出場。同じくスロヴェニア代表のエルヴェディン・ジニッチとスアド・フィレコヴィッチは同国のマリボル、アンドレイ・コマチもイスラエルのマッカビ・テル・アヴィヴでの出場。スロヴェニア代表のプチ同窓会みたいになってます。それ以外だと、ギリシャ代表の堅守を支えたアブラアム・パパドプーロスとヴァシリオス・トロシディスはオリンピアコスで、オランダ代表の第2GKミシェル・フォルムはユトレヒトで、ニュージーランド戦とパラグアイ戦に途中出場したスロヴァキア代表のフィリプ・ホロシュコと、ブラジル戦のみ出場したチリ代表のロドリゴ・テージョはトルコのベシクタシュで、それぞれ15日のゲームを迎えます。
【チャンピオンズリーグ】
13、14日と20、21日に行われるチャンピオンズリーグの予備予選2回戦にも、セルビア代表の国内組としてドイツ戦に出場したパルチザンのラドサフ・ペトロヴィッチ、ナイジェリア代表の左SBとして韓国戦の前半のみ出場したオーストリアのレッドブル・ザルツブルグに所属するラビウ・アフォラビに、前述のエグレン、アナンの4人が登場。ここに、ワールドカップで最も評価を上げたGKと言ってもよさそうなナイジェリア代表のヴィンセント・エニェアマがプレーしているイスラエルのハポエル・テル・アヴィヴも登場しますが、彼の場合はひょっとするとその前に移籍が決まっているかもしれませんね。
【南米】
そして南米では、まずコパ・リベルタドーレスが27日に準決勝で再開。対戦カードはウニベルシダ・デ・チレ対チーバス・グアダラハラと、サンパウロ対インテルナシオナウ。後者には1人もワールドカップ出場選手はいませんが、前者にはポロポロいるんです。まず、ウニベルシダ・デ・チレは、スペイン戦でやや不可解なレッドカードを受けたマルコ・エストラーダ、第2GKのミゲル・ピントと、チリ代表の2人はもちろんですが、実は準々決勝のガーナ戦で共にウルグアイ代表のスタメンとして出場した、CBのマウリシオ・ビクトリーノとMFのアルバロ・フェルナンデスも在籍中。リベルタドーレスであと2つ勝てば、ワールドカップとクラブワールドカップのダブル出場となります。
また、チーバス・グアダラハラはメキシコ人のみで構成されるチームなので、ワールドカップ出場選手はメキシコ代表のみ。GKルイス・ミチェル、DFホニー・マガジョン、FWアルベルト・メディーナという、南アフリカでは出場機会のなかった3人と、アルゼンチン戦でスタメン起用された、クラブ一の人気者アドルフォ・バウティスタが在籍。ウルグアイにグループリーグ第3戦で敗れた敵を討てるかどうかも注目です。
ブラジルでは、リベルタ勝ち残り組に1人もいなかったワールドカップ組も、全国選手権にはチョコチョコ登場。14日から再開するリーグ戦。まず今回は出番のなかったブラジル代表クレベルソンとチリ代表ゴンサロ・フィエロのフラメンゴが対戦するのは、ガーナ戦での冷静過ぎるPKが記憶に新しい、ウルグアイ代表のFWセバスティアン・アブレウ擁するボタフォゴ。決勝トーナメントのチリ戦とオランダ戦で出場機会を得たジウベルトのクルゼイロはアトレチコ・パラナエンセと。また、ニュージーランド戦でスタメン出場したパラグアイ代表CBフリオ・セサール・カセレスはマリーニョさん心のクラブでもあるアトレチコ・ミネイロの所属で、15日にアトレチコ・ゴイアエンセと激突。そして移籍話が絶えないロビーニョも、とりあえずサントスのメンバーとして15日のパウメイラス戦には出場予定です。
【アジア】
アジアに目を移すと、中国では7月7日からリーグ再開。14日には今大会出番のなかった34歳のベテラン、韓国代表のアン・ジョンファンが大連実徳の選手として、江蘇舜天と対戦。さらに、現在4位と好調の杭州緑城には、スイス戦で右SBとしてスタメン出場した、ホンジュラス(洪都拉斯)代表のマウリシオ・サビジョン(萨比勇)と、同じくスイス戦に1トップ下でスタメン出場した、パラシオス(帕拉西奥斯)5兄弟の次男坊、ジェリー・パラシオスが在籍。勝ち点3差で8位に付ける長春亜泰とのゲームが控えています。ちなみに余談ですが、長春亜泰のキャプテンもホンジュラス代表キャップ71を数える、サムエル・カバジェロ。なんかホンジュラス人、多いです。アジアでも中南米のワールドカップ戦士が見られるんですねえ。
【Jリーグ】
そして、Jリーグもいよいよ再開。川島永嗣、内田篤人、香川真司は既に海外挑戦が決定。長友佑都も色々な噂が出ていますが、大半の日本代表選手はJリーグで見られますし、またオーストラリア代表のジョシュア・ケネディとマーク・ミリガン、韓国代表のイ・ジョンス、キム・ボギョン、北朝鮮代表のアン・ヨンハ、惜しくも23人枠には入らなかったリャン・ヨンギも日本に戻ってきます。14日に行われる第11節延期分のゲームには、先陣を切って岩政大樹、遠藤保仁、中村憲剛、稲本潤一が出場予定。ここから始まる未来への第一歩へ声援を送りましょう。
WORLD SOCCER NEWS「Foot!」
ブログでW杯全試合マッチレポートに挑戦中。


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